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2009年5月30日 (土)

贈与税の基礎知識

相続税対策を考えた場合、生前贈与をいかに早期から実施していくかが重要なテーマとなってきます。ただし、間違った贈与をしてしまうと日本で一番高い税金である贈与税の課税対象となってしまう危険性があります。今回は贈与税について考えてみましょう。

1)受贈者(贈与を受けた者)に課税されます。

 財産をただでもらっているため、不労所得として課税対象となるのは相続税と同じ理由からです。

2)暦年(1月1日から12月31日)単位で課税されます。

 1年間に受けた贈与金額を合計したものに対して、翌年の3月15日までに贈与税の申告をします。

3)基礎控除額は、年間一人110万円です。

 この基礎控除額は、贈与者ではなく受贈者一人につき110万円の範囲で贈与税がかからないようにするための控除額です。そのため、配偶者と子供2人に贈与する場合、贈与者から見れば330万円(一人につき110万円ずつ)の資産を無税で贈与することができます。

4)贈与税の計算方法

 課税価格(年間受贈財産合計)-基礎控除額110万円=基礎控除後の課税価格

   基礎控除後の課税価格 × 税率 = 贈与税額

基礎控除額後の課税価格

税率

控除額

実行税率

200万円以下

10%

       10%

200万円超 ~ 300万円以下

15%

10万円

10  ~11.7%

300万円超 ~ 400万円以下

20%

25万円

11.7~13.8%

400万円超 ~ 600万円以下

30%

65万円

13.8~19.2%

600万円超 ~1000万円以下

40%

125万円

19.2~27.5%

1000万円超~

50%

225万円

27.5~    %

5)贈与税の配偶者控除(2,000万円)とは?

 婚姻期間が20年以上の配偶者に対して、居住用不動産かその取得(増築含む)のための金銭を贈与した時は、基礎控除額プラス2,000万円の配偶者控除額が利用できます。つまり、2,110万円までは無税で贈与することができます。ただし、この制度を利用できる贈与は同一の配偶者からは一生に一度しか受けることができません。

6)贈与の否認を受けないために。

    贈与者の預金口座から贈与分を引き出し、受贈者の預金口座に振り込む。

 現金でのやり取りは贈与事実の証明が残らないため、ほとんど証明力をもっていません。

    受贈者の預金は、できる限り相続時まで引き出さない。

 もし引き出すのであれば、何に使ったのかをメモしておく。

    通帳を受贈者自身が保管し、届出印も贈与者のものと別にして本人が保管する。

 税務上では、預金の名義人=その預金の所有者とはなりません。そのため、預金の名義人が受贈者だからと安心して贈与しても実際に保管している者が贈与者ならば、贈与したとは認められません。

    111万円の贈与で贈与税の申告をしていく方法。

 毎年111万円ずつ贈与し、1,000円の贈与税を納めていくことにより、贈与の証明を得る方法ですが、申告をしたとしても上記①から③をしていないと意味がありません。

    連年贈与にご注意を!

 毎年100万円ずつ贈与を10年間した場合、1,000万円贈与をしたのと変わらないとみなされて、1,000万円に対しての贈与税が課税される可能性があります。毎年金額を変えましょう。

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