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2012年7月28日 (土)

借入金の借り換えによるまとめ方

銀行からの融資が多くなって毎月の返済額が多額となり、資金繰りを圧迫している場合の対策として借り換えがあります。しかしながら、何でも借り換えができるというわけではありません。借り換えをする上での注意点は次の通りとなります。

1.借り換えをするメリット
借り入れ本数が多くなると毎月の返済額が多額となり、返済のために借り入れをするといった自転車操業に陥ってしまいます。借入金の内容をよーく吟味してみると、返済期間があと1年しかないものもあれば、借り入れをしたばかりで5年もあるといったように混在しています。しかしながら、両方とも毎月の返済額は当初借り入れをした時と変わらないはずです。もしこれを借り換えで1本にまとめることができれば、借り入れ金額が変わらなくても毎月の返済額をかなり減らすことができるのです。

2.保証協会付融資と担保融資、無担保融資とに分ける。
 担保融資の場合、担保価値が借入金額以上となっているかどうかが重要です。担保割れしていれば追加担保を求められるかもしれません。
 無担保融資(プロパー)の場合、新規のプロパー融資は難しいと考えましょう。金利が高いビジネスローンを借り入れている場合は、他の融資に変える方法を考えなければなりません。
 保証協会付融資の場合、次のように分類します。

3.100%保証、80%保証、市や県の制度融資に分けます。
 平成19年10月以降の保証協会付融資は80%保証となっています。これは責任共有制度と言って銀行も貸倒の場合には20%の損失負担をしなければならないものです。但し、セーフティネット保証融資等は100%保証となっており、80%保証と100%保証とは一緒にまとめることができません。
 また市や県の制度融資も保証協会の保証がつけられています。これも上記とまとめることはできません。

4.複数銀行で保証協会付融資を借り入れている場合
 融資を複数の銀行から借り入れている場合も借り入れの本数をまとめるのが難しくなります。例えば同じ銀行から2本の借入金がある場合、上記2と3を元に分類して同じならば1本にまとめることができます。しかしながら2つの銀行から別々に借り入れている場合、例えばA銀行へ返済した上でB銀行から借入金を借り換えることになります。これは資金繰りが悪い企業にとっては困難と言えるでしょう。
 A銀行へ返済をしなくても「B銀行で借り換えをしたいのでA銀行の保証協会付融資をB銀行へ移したいので同意してください」と言った同意書をA銀行からもらえれば可能ですが、A銀行とは喧嘩別れを覚悟しなければならないので、現実的とは言えないのです。

5.思ったほど借り換えによる借入金の本数を減らせない場合
 上記により、保証割合が違ったり、借入先が違っていることが壁となって借り換えができない事があります。そのため日頃から取引銀行の数を少なく(3行程度が望ましいです。)する必要があります。 

 借り換えについては銀行員から積極的に話があるわけではありません。もし借り換えをしたいのであれば、借入側からのアプローチが必要です。その際の注意点として、「返済額を減らしたい」といった話を持ちかけると、能力に疑問がある銀行員だと条件変更(リスケジュール)ととらえてしまうこともある(実際にありました。)ので、注意点が必要です。リスケジュールとなると、その後の新規融資はかなり困難となるので、借り換えと条件変更(リスケ)は全く違うことを認識していなければなりません。

藤谷英明税理士事務所  http://fujitani.la.coocan.jp/

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